超長距離フライト、続々誕生の理由<3> 座席や照明など快適さ向上へ

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長距離移動には乗り午後地も大切

長距離移動には乗り午後地も大切

(CNN) 長距離機の収益性が向上したことで、世界的な格安長距離航空セクターの成長に向けても決定的な後押しになりそうだ。

前回「超長距離フライト、続々誕生の理由<2> 鍵は燃費」はこちら

こうした流れのなか、アジアで格安長距離便を開拓したマレーシアの航空会社、エアアジアXは欧州市場に再参入する方針を発表した。

同社は数年前、エアバスA340型機で欧州市場進出を図ったものの、低収益を理由に運航を打ち切っていた。燃費効率が向上したエアバスA330ネオが納入され次第、欧州市場での運航を再開する計画だ。

ただ、長距離運航をめぐる技術面や経済面の課題は対応が進みつつあるとしても、心理面はどうだろうか。

心理面での制約として最も明白なのは、エコノミークラスの乗客が狭い客室でじっと座っていたいと思う時間には限りがあるという点だ。この領域で正面からストレス軽減を図るためには、座席のアップグレードくらいしか手段がない。

ただ、空気の乾燥など機内での乗客の健康に影響を与える要因については研究が進んでいる。

照明は長時間の空の旅の中で心を落ち着かせる効果があることが長年知られており、次世代客室の内装ではこれを考慮して、発光ダイオード(LED)による調節可能な機内照明を取り入れている。

今後の見通しとしては、恐らく今世紀のいずれかの時点で、全く新しい航空技術により飛行時間が劇的に短縮されるものとみられる。

一部の革新的な企業は、超音速機を商業航空の世界で復活させたい考えだ。さらに近未来的な発想として、弾道飛行を活用し、地球上の任意の2地点を数分間でつなぐことを狙いとした案も浮上している。

ただ、現時点での飛行時間の短縮はゆっくりとした漸進的な変化によるものなのが実情。当面はペットボトルの水を手に、我慢に我慢を重ねて空の旅に臨んだ方が良さそうだ。

連載終わり

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