存命なら「エプスタイン文書の公開を望んだはず」、被害女性の遺族が訴え
被害女性の遺族、「エプスタイン文書」の公開訴え
(CNN) 米富豪ジェフリー・エプスタイン被告から性的人身売買の被害に遭ったと訴え、今年自殺した女性バージニア・ジュフリーさんの遺族が7月31日、CNNの取材に応じ、ジュフリーさんが生きていれば被告に関する文書の公開を望んだはずだと語った。トランプ米政権はこの事件を巡る圧力の高まりに直面している。
ジュフリーさんの義理の姉妹、アマンダ・ロバーツさんはCNNの番組で、ジュフリーさんが亡くなる前の会話でエプスタイン文書の公開を求めていたことを明かした。
「自分や他の多くの被害者が受けた仕打ちを世界に知ってほしい、というのが彼女の望みだった。彼女の闘いは亡くなるその日まで続いた」と、ロバーツさんは語る。
ジュフリーさんはエプスタイン被告の著名な告発者の一人で、10代の頃に英アンドルー王子から虐待を受けたとも主張していた。今年4月、41歳で自殺した。一方、エプスタイン被告は2019年、未成年の少女に対する性的虐待で連邦法上の罪に問われ、公判を待つ間に死亡。自殺と断定された。
アンドルー王子は性的虐待の主張について繰り返し否定している。
エプスタイン被告と長年交流があったトランプ氏は今週、フロリダ州パームビーチの邸宅「マール・ア・ラーゴ」から被告が若い女性を引き抜いたとの認識を示し、その中にジュフリーさんも含まれていたと説明した。
トランプ氏はジュフリーさんについて、「彼女はスパで働いていたと思う」と発言。「従業員の一人だったと思う。エプスタイン被告は彼女を盗んだ」としている。
ジュフリーさんの兄スカイ・ロバーツさんは31日、トランプ氏が使った「盗んだ」という表現を問題視し、「彼女は盗まれたのではない。トランプ大統領の土地で食い物にされたのだ」と訴えた。
「盗まれたという言い方は非人間的で、物扱いしている感じがする。性犯罪の被害者は物ではない」とロバーツさんは語り、トランプ氏の発言からは「彼が当時どれだけのことを知っていたのか」との疑念が生じると問いかけた。
ホワイトハウスの説明によれば、トランプ氏は「薄気味悪い」との理由でエプスタイン被告のマール・ア・ラーゴへの出入りを禁止したとされる。トランプ氏はエプスタイン被告に関係する不正行為には問われていない。