トランプ氏、「核潜水艦」の戦略配置を命令 ロシア高官の「非常に挑発的」な発言受け
(CNN) トランプ米大統領は1日、「核潜水艦」2隻をロシア近海に戦略配置するよう命じたことを明らかにした。ロシアのメドベージェフ前大統領(現在は国家安全保障会議副議長)による攻撃的な発言を受けた措置だとしている。
トランプ氏は自身のSNSトゥルース・ソーシャルに、「愚かで挑発的な発言が言葉だけにとどまらない場合に備え、核潜水艦2隻を適切な地域に配置するよう命じた。言葉は非常に重要で、しばしば意図しない結果を招く。今回がその一例にならないことを望む」などと書き込んだ。
その後、記者団とのやり取りでこの件に言及した際には、「備え」を目的とした措置だと説明した。
「メドベージェフ氏は核について語っていた」「核を口にするなら、我々は備えをしておく必要がある。万全の準備ができている」としている。
トランプ氏が核兵器能力を持つ潜水艦に言及していたのか、単に原子力推進の潜水艦のことだったのかは今のところ不明。米国防総省は核戦力の動きを厳重に秘匿しており、トランプ氏の発言について確認するのは不可能に近い。
それでも、トランプ氏の発言が驚くべき言葉の応酬につながったことは間違いない。冷戦時代の特徴だった核による威嚇をほうふつとさせる出来事となった。
メドベージェフ氏はこの前日、トランプ氏から「言葉に気をつける」よう警告された後、ソ連時代の自動核報復攻撃能力に言及していた。
メドベージェフ氏にロシアの核兵器を発射する権限はない。メドベージェフ氏はクレムリン(ロシア大統領府)の真の意思決定者ではなく、「攻撃犬」として振る舞うケースが多いが、ウクライナ戦争を巡って怒りを募らせるトランプ氏が応戦した形だ。