飛行機がクジラにあわや衝突、直前に回避 米アラスカ
(CNN) 米アラスカ州南部の島でこのほど、着水しようとした水上飛行機が間一髪でクジラとの衝突を逃れるという出来事があった。
太平洋に浮かぶアドミラルティ島アングーンを訪れるには船か水上飛行機しか交通手段がない。水上飛行機の飛来はありふれた光景だったが、先週見られた着水光景はいつもとは違うものだった。
偶然、一部始終をビデオ撮影したトーマス・ハムさんは「突然、パイロットがスロットル(の出力)を上げた。理由は分からなかったが、『ああ、何かまずいことが起きたに違いない』と思った」と語った。
飛行機が着水しようとしていた海面のすぐ下ではザトウクジラが泳いでいた。だがパイロットが機体を上昇させたため、きわどいところで衝突を免れた。
クジラが水面に出てきて潮を噴いたのは飛行機が上昇したまさにその時。おかげで飛行機の窓はびしょぬれになったという。
そして数秒後、飛行機は少し先の水面に無事に着水した。
後でハムさんが聞いたところでは、パイロットはクジラの姿に気づいたわけではなかった。岸にいる人たちが水面を指差して叫んでいたため、回避行動を取ったのだという。