超長距離フライト、続々誕生の理由<2> 鍵は燃費

2017.08.12 Sat posted at 09:00 JST

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(CNN) シンガポール航空が2013年、当時最長だったシンガポール発ニューヨーク行きのノンストップ路線の運航を中止すると発表した際、アナリストらはこの動きの要因として同路線の収益率の低さを指摘した。

前回「超長距離フライト、続々誕生の理由<1> 片道18時間?」はこちら

長距離移動のために高い高度を飛べば燃費効率はかなり高まり、離着陸の回数も減るため運用や保守にかかる費用も比較的抑えられるかもしれないが、超長距離便の燃費負担は重くなりがちだ。

長距離を飛行するためには航空機は多くの燃料を積まなければならず、全体の重量が増す。このためさらに多くの燃料を搭載する必要が出てくる。

シンガポール航空は全席をビジネスクラスとする体制を取ったものの、飛行時間19時間、飛行距離1万6000キロの運航にかかるコストを埋め合わせることはできなかった。

従って、長距離化の一途をたどる航空路線の実現には燃費効率の改善が欠かせないが、航空機製造業界はまさにこれを達成。新路線の開設とともに旧路線の再開も可能にしている。

最新鋭のエアバスA350-900ULR型機は8700カイリ(1万6000キロ以上)の航続距離を誇る。シンガポール航空はこの機材を使ってニューヨーク行きの路線を再び就航させる計画だ。

ライバルとなるのはボーイング777-8型機。2020年に最初の引き渡しが行われるとみられている。カタール航空のドーハ・オークランド路線で現在使われているボーイング777-200LR型機の後継機となる見通しだ。

これより小型のボーイング787-9型機は、7600カイリ(1万4000キロ)以上の航続距離と運航コストの低さを兼ね備えている。カンタス航空はパース・ロンドン間の運航に際してこの機材を使う方針を固めている。

英クランフィールド大学のペレ・スオウ・サンチェス講師は、「航空機製造技術の発展により、以前は考えられなかったような超長距離路線でも一部では利益を出すことが可能になっている」と指摘する。

次回「超長距離フライト、続々誕生の理由<3> 座席や照明など快適さ向上へ」は8月13日公開

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