ロバート・デ・ニーロさん、カンヌ映画祭でトランプ氏批判 「俗物の大統領」
(CNN) ハリウッド俳優のロバート・デ・ニーロさん(81)が13日、フランスで開かれているカンヌ国際映画祭での受賞スピーチでトランプ米大統領を批判した。
生涯功労賞にあたる名誉パルムドールを授与された際、デ・ニーロさんはトランプ氏を「俗物の大統領」と断じた。
ショービジネス界の大物らを前にデ・ニーロさんは「私の国は、かつて当然だと思っていた民主主義のために必死に戦っている」「このことはここにいる私たち全員に影響を与えている。なぜなら、芸術は民主的で包摂的で、今夜のように人々を結びつけるからだ。芸術は真実を求め、多様性を受け入れる。だからこそ、芸術は脅威なのだ」と語りかけた。デ・ニーロさんはこれまでにもトランプ氏を厳しく批判している。
「だからこそ、我々は独裁者やファシストにとって脅威なのだ。米国の俗物的な大統領は自らを我が国最高水準の文化施設(ジョン・F・ケネディ・センター)の理事長に任命し、芸術、人文科学、教育への資金提供と支援を削減した」(デ・ニーロさん)
トランプ氏が米国外で制作された映画に関税を課す計画があるとの報道については「創造性に値段をつけることはできないのに、関税をかけることはできるようだ。もちろん、これは受け入れられない。こうした攻撃はすべて許されない」と訴えた。
デ・ニーロさんは、これを米国だけでなく世界的な問題だとし、聴衆に「暴力ではなく、強い情熱と決意を持って」トランプ氏に立ち向かうよう呼びかけた。「自由を大切に思うすべての人が準備し、抗議活動を行うときが来た。選挙の時期が来たら投票しよう」
デ・ニーロさんは2024年5月にバイデン前米大統領の選挙広告に出演。これまでにもトランプ氏を「道化師」と呼ぶなど、繰り返し批判している。