中東最初の訪問地サウジ、トランプ氏の滞在中に起こったこと

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リヤドの空港で紫の絨毯の上を歩くトランプ米大統領(中央左)とムハンマド皇太子/Brian Snyder/Reuters

リヤドの空港で紫の絨毯の上を歩くトランプ米大統領(中央左)とムハンマド皇太子/Brian Snyder/Reuters

(CNN) 中東歴訪初日、米国のトランプ大統領は自身を完璧な交渉人として、さらには世界を股に掛ける外交官としてアピールしようと試みた。

具体的には中東地域の平和と繁栄に関する高尚な展望を掲げ、複数の投資契約を発表。米国がシリアに科していた制裁を解除する意向も表明した。これは外交政策の大きな転換を意味する。

サウジアラビアの首都リヤドで起きたその他の注目ポイントは以下の通り。

●トランプ氏とサウジのムハンマド皇太子は、世界最大手のハイテク企業幹部らとの昼食会に出席した。これらの企業にはアマゾン、オープンAI、ウーバー、ノースロップ・グラマン、パランティア、コカコーラ、エヌビディア、ボーイングが含まれる。米国のハイテク企業幹部がはるばる長距離を移動し、米大統領の機嫌を取りに来た様子がうかがえる。

●米国はサウジとの覚書、意向表明書、軍事協力を含むその他の合意文書に署名した。交わした合意は関税当局間の協力、「感染症に関連する医学研究」、「司法協力」、そしてサウジ内務省と米連邦捜査局(FBI)との提携などを含む。

●トランプ氏はサウジから6000億ドル(約88兆円)規模の対米投資を取り付けた。そこには過去最大となる1420億ドル近くの防衛協力も含まれる。

●両国の取引には、サウジのデータインフラ大手データボルトが200億ドルを投じて全米にAI(人工知能)データセンター及びエネルギーインフラを開設することも盛り込まれている。グーグルやオラクル、セールスフォース、AMDといったハイテク大手はサウジの提携企業と合同で800億ドルを投資し、米サウジ両国での技術革新の促進に取り組む。

●トランプ氏はサウジにアブラハム合意への参加を呼び掛けた。同氏が政権1期目に仲介したこの合意で、アラブ首長国連邦(UAE)とバーレーンはイスラエルとの国交を正常化した。しかしトランプ氏は、サウジとイスラエルの国交正常化が実現するのはサウジ側の準備が整った場合のみだとも示唆した。

●またイランに対し、米国と核合意を結ぶよう圧力をかけた。トランプ政権の当局者はこの数週間、イランとの間で重要度の高い核協議を行っている。

●トランプ氏の家族が関係する中東での業務提携の規模は、1期目以降3倍以上に拡大している。

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