盗まれた小型機が国際空港上空を旋回 他の便の離発着一時停止 バンクーバー
(CNN) カナダのバンクーバー国際空港で15日、盗まれたプライベート機が上空を飛行したため、他の便の離発着を一時停止する事態が発生した。同空港はカナダで最も利用者数が多い。
当該のセスナ172型機は、飛行訓練に使用されているビクトリア国際空港を離陸。バンクーバーまで北へ約64キロ飛行した後、旋回を開始した。
航空管制傍受サイトのLiveATC.netによると、管制塔の管制官は他の航空機に対し、「乗っ取られた航空機が空港付近にいる」と警告。何かが向かってきた場合は自らの裁量で機体を動かすよう呼び掛けた。
地上の人々は、小型機が高度を下げて旋回する様子を見守った。その間、管制官は他の航空機を安全な位置に移動させた。
ウエストジェット航空のボーイング737型機に対しては、約6.4キロ前方を小型機が横切ったため着陸を中止するよう指示が出された。
盗まれたこの小型機は最終的にバンクーバー国際空港に無事着陸し、すぐに警察に包囲された。機内にいたのは容疑者1人だけだった。当局は逮捕した容疑者の身元を明らかにしていない。
この事案を受け、バンクーバー国際空港では航空機の到着が39分間停止された。航空機9機は他の空港への迂回(うかい)を余儀なくされた。
警察と空港は小型機が盗難に遭った理由について、動機その他の説明を明示していない。