トランプ氏、ウクライナへの長距離ミサイル提供「考えていない」 特定の攻撃兵器提供は排除せず
(CNN) トランプ米大統領は15日、ロシアとウクライナの停戦を模索する中、ロシア領内奥地を攻撃できる長距離ミサイルをウクライナに供給することは考えていないと述べた。
ただ、この件に詳しい当局者が明らかにしたところによると、トランプ氏は過去数週間に欧州の首脳らと交わした会話で攻撃に使う特定の種類の武器をウクライナに提供することを排除しなかったという。ここには同国のゼレンスキー大統領が以前米国に供給を要望したものの、受け取っていない武器も含まれる。
トランプ氏はまた、戦争を終結させるためにロシアにさらなる圧力をかけようと、ロシア領内奥地を攻撃するウクライナの能力についても尋ねていた。この件について報告を受けた情報筋が明らかにした。
情報筋によると、トランプ氏はゼレンスキー氏との電話協議で、ウクライナがロシアの首都モスクワとロシア北西部の大都市サンクトペテルブルクを攻撃できるか尋ねたという。この件については英紙フィナンシャル・タイムズが最初に報じた。
ゼレンスキー氏は必要な武器があれば攻撃は可能だと答えたという。また電話協議後に、ウクライナに提供される可能性のある長距離ミサイルについて、欧州を交えての協議も行われたと情報筋は明らかにした。
ウクライナはすでにモスクワやサンクトペテルブルクの周辺をドローン(無人機)で攻撃している。
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は14日、新たに検討されているウクライナへの武器パッケージの中に長距離兵器も含まれているのかとの質問に対し、あらゆる種類の兵器を含む可能性があると述べた。