エンジン音や警報音を音楽に、英ヒースロー空港の収録音でサントラ構成
ロンドン(CNN) 英ロンドンのヒースロー空港がこの夏、旅行者にホリデー気分を満喫してもらおうと、本物のジェットエンジン音やエレベーターの操作音、荷物搬入の警報音などを取り入れたサウンドトラック「ミュージック・フォー・ヒースロー」を制作した。
同空港の8日の発表によると、制作を手がけたのはグラミー賞ノミネートの経験をもつジョーダン・ラカイさん。1つの空港で収録された音声だけでサウンドトラックを構成するのは世界初だという。
ラカイさんは空港内で「前例のない」レベルの立ち入りを許可され、飛行場や手荷物処理場、ターミナルなどで50以上のサウンドを収録した。
パスポートにスタンプを押す音や、ベルトコンベアに荷物がぶつかる音、場内アナウンスの音声なども使われており、ラカイさんは「ヒースロー空港のたくさんの音を音楽に変える」ことができてうれしいとコメントしている。
音源制作のため、ラカイさんは空港内で「前例のない」レベルの立ち入りを許可された/Matt Crossick/PA/AP via CNN Newsource
ラカイさん自身が空港で収録した音に加え、同空港を舞台にした映画「ベッカムに恋して」(2002年)の一場面で流れる靴音や、「ラブ・アクチュアリー」(2003年)に登場する保安検査場のピーピー音なども隠されている。
ヒースロー空港では4分間のこのサウンドが、アンビエントとして繰り返し流れる。アンビエントのジャンルを確立したブライアン・イーノのアルバム「ミュージック・フォー・エアポート」(1979年)へのオマージュも込められているという。
7月は毎週金曜日に空港内で音楽のライブ演奏も行われている。