イスラエル首相、ガザでの軍事行動の決定を先送り ハマスが停戦合意に応じなかった場合
(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は、イスラム組織ハマスが停戦合意に応じなかった場合にパレスチナ自治区ガザ地区でイスラエル軍が取る行動についての決定を来週に先送りした。情報筋が1日に明らかにした。
イスラエル政府内では、ガザ地区での対応を巡って意見が分かれている。
情報筋によれば、ハマスが合意しなかった場合に想定される案には、ガザ市や他の人口密集地域を包囲するというものや、ガザ市を「制圧」するというものがある。閣僚によって支持する案が異なっているという。
7月31日には、イスラエルの高官が、ハマスが停戦および人質解放交渉から離脱したとされる中、イスラエルと米国がガザ対応について新たな認識を築きつつあると述べた。
同高官は「同時に、イスラエルと米国は軍事作戦を継続しつつ、人道支援の増強に取り組む」とも語った。
情報筋によれば、こうした方針転換はハマスが停戦協議から離脱したことを受けたもの。
交渉の中断は、米国とイスラエルがカタールでの協議から代表団を引き揚げた後に起きた。米国のウィトコフ中東担当特使は当時、ハマスが誠実に交渉していないと非難していた。ただ、イスラエルの高官はCNNに対し、ハマスが立場を変えれば協議に戻る用意があると述べていた。
ハマスは、恒久的な停戦とイスラエル軍のガザからの完全撤退に向けた交渉継続への意思を表明している。ただし、その前提としてガザ地区内の状況が「著しく改善されること」が必要だと強調した。