米刑務所で収監中のラッパーが襲われる、「14回刺される」も回復中
(CNN) 米カリフォルニア州の刑務所に収監されているカナダのラップ歌手、トニー・レーンズ(本名:デイスター・ピーターソン)受刑者が12日、刑務所内で襲撃され病院に搬送された。刃物で14回刺されたものの容体は回復しており、神や支援者への感謝を口にしているという。
レーンズ受刑者は2023年、ヒップホップのスター歌手、ミーガン・ジー・スタリオンさんの足を撃った罪で禁錮10年の刑を言い渡されていた。
本人のものと確認されているソーシャルメディアへの12日の投稿内容によると、レーンズ受刑者は「14回刺され、背中に7カ所、胴に4カ所、後頭部に2カ所、顔の左側に1カ所の傷を負った」。
また肺を両方とも損傷し、一時呼吸装置を装着したが、現在は自力で呼吸できているという。
投稿はさらに、「痛みはあるが、本人は普通に会話しており元気。危機を乗り越えたことについて神に深く感謝している」とあり、「祈りと支援を続けてくれる全ての人にも感謝を伝えたいと、本人は望んでいる」と結んだ。
CNNはレーンズ受刑者の代理人にコメントを求めた。
AP通信がカリフォルニア州矯正局の報道官を引用して伝えたところによれば、レーンズ受刑者は同州テハチャピにある矯正施設の居住ブロックで12日午前7時20分前後に襲撃された。
施設職員はすぐにレーンズ受刑者に医療処置を施し、緊急通報。同受刑者は施設外の病院に搬送された。現在矯正施設の捜査部や地元の郡検察が事件について調査しているという。
レーンズ受刑者は22年12月、20年7月に発生した前出のスタリオンさんへの銃撃に関連する三つの罪状で有罪評決を受けた。裁判でスタリオンさんは、ハリウッドでのパーティーから共に車で帰る途中、レーンズ受刑者に足の後ろを撃たれ、踊るように命令されたと証言した。撃たれる前に二人は口論となり、スタリオンさんは車から降りていたという。
レーンズ受刑者は無罪を主張し、弁護士も有罪評決への異議を申し立てたが23年5月、判事は再審請求を退けた。