習氏「いじめは孤立招くだけ」、米中貿易摩擦の大幅緩和受け発言
香港(CNN) 中国の習近平(シーチンピン)国家主席が13日、「いじめ」と「覇権主義」を激しく攻撃した。関税を巡る米国との対立が一時休戦状態になってから初となる公式の発言の中で述べた。
この前日、米国と中国は互いの製品に課す関税を今後90日間、暫定的に大幅に引き下げることで合意した。
習氏は13日、北京で開かれた中南米及びカリブ海諸国の当局者らの会合で聴衆に対し、1世紀間にわたってみられなかった大きな複数の変化が現在加速しつつあると強調。それにより「国家間の結束と協力が不可欠なものになった」との認識を示した。
「関税戦争や貿易戦争に勝者は存在しない。いじめも覇権主義も自国の孤立を招くだけだ」とも言い添え、トランプ米大統領が貿易戦争を仕掛けて以来発していた自身の警告を繰り返した。
米中間の予想外の合意を受け、関税を巡る両国の対立はひとまず緩和した。ここまで関税の応酬は金融市場を混乱に陥れ、世界1位、2位の経済大国同士による貿易が大幅に縮小するとの脅威が浮上。世界的なリセッション(景気後退)への懸念も高まっていた。