ジャガーの「問題」にまつわる誤った認識

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ジャガー「Fタイプ」のグリルにエンブレムを取り付ける従業員/Simon Dawson/Bloomberg/Getty Images

ジャガー「Fタイプ」のグリルにエンブレムを取り付ける従業員/Simon Dawson/Bloomberg/Getty Images

さらに、ジャガーの問題はより根本的なものだ。ほとんどの既存自動車メーカーが完全EVへの緩やかな移行を試みてきたのに対し、ジャガーは24年に自動車生産を完全に中止。すべての製品を市場から撤退させた。そこにはEVメーカーとしての生まれ変わりを目指す意図がある。

しかし、これは多くの人々の頭に一つのストーリーを定着させるのに十分だった。先月、欧州自動車工業会(ACEA)のデータに基づき、ジャガーの欧州における4月の販売台数が前年比97.5%減少したという見出しが躍った。ジャガーが自動車生産を停止したことを考えるとこれは当然の結果だが、このニュースはトランプ氏や一部の保守派の怒りを買うことになった。

問題の広告を発表した直後、ジャガーはマイアミ・アート・ウィークでコンセプトカー「タイプ00」を初披露した。実際の生産を意図したモデルではないものの、ジャガーによる未来型デザインの方向性がそこで示された。

ジャガーは、いつ生産を再開するかについてのCNNの質問には回答しなかった。

先週にはJLRのエイドリアン・マーデル最高経営責任者(CEO)の退任が発表された。マーデル氏は35年間同ブランドに在籍し、数十億ドルの負債削減に貢献。SUV(スポーツ用多目的車)販売の好調を背景に、1月には9四半期連続の黒字決算を達成するなど、おおむね成功を収めた。

タタ・モーターズは4日、現最高財務責任者(CFO)のP.B.バラジ氏をJLRの新CEOに任命した。バラジ氏は11月に就任する予定。

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