テスラ、マスク氏に4.3兆円相当の株式付与を発表
ニューヨーク(CNN) 米電気自動車(EV)大手テスラの取締役会は、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に約290億ドル(約4兆3000億円)相当の株式を付与することを発表した。
デラウェア州の裁判所は昨年、株主訴訟を受け、マスク氏に対し2018年に承認された報酬パッケージについて再び無効と判断した。マスク氏は現在、この判断に対し上訴している。
今回の報酬パッケージでマスク氏はテスラ株9600万株を受け取ることになる。1株あたりの株価は300ドル強で、マスク氏は1株あたり23.34ドルを支払うことになる。
マスク氏はテスラで働くことに対し現金給与や賞与を受け取っておらず、同社のストックオプションを通じて収入を得ている。同氏はテスラの最大の個人株主であり、同社株の約13%を保有している。
マスク氏は昨年から25年初頭にかけ政治に注力したことで多くの株主の怒りを買った。
マスク氏の政治活動に反対する人々はテスラの販売店周辺で抗議活動を展開し、同社の売上は急減している。トランプ米大統領の国内政策は、テスラをはじめとするEVメーカーに対する、車両販売における税制優遇措置や、規制クレジットを廃止している。
テスラの株価は年初来で25%下落。時間外取引では3%近く上昇した。
マスク氏は最近、フルタイムで会社に復帰する意向を表明した。これは、多くの株主が同氏に求めていたことだった。4日に発表された報酬パッケージは、苦境に立たされているテスラの舵取りをマスク氏に引き続き委ねるものだ。