米国の空港での保安検査、靴を脱がなくてOKに 20年ぶりに緩和
ワシントン(CNN) 米国の空港で保安検査を受ける際、靴を脱ぐ必要がなくなる。ノーム国土安全保障省長官が8日、この義務の廃止を「即時発効」すると発表した。同規則が緩和されるのは20年ぶり。
ノーム氏は安全基準を維持し安全を確保しながら、旅行体験を向上させる意向を示した。
「私たちのアプローチの鍵は、多層的なセキュリティーだ」「乗客は引き続き多層的な検査を受けるほか、本人確認も行われる」(ノーム氏)
この規則はバイデン前政権下で評価されていたが、ノーム氏は今回の廃止にトランプ大統領が率先して取り組んだことを強調した。
安全に実施できるようであれば、運輸保安庁(TSA)の他の規則の変更も検討されるという。
「靴爆弾犯」として知られるリチャード・リード受刑者は2001年12月、フランス・パリ発フロリダ州マイアミ行きの飛行機内で、マッチを使って靴に隠した爆発物に点火しようとした。
保安検査で靴を脱ぐことが義務付けられたのは、この5年後。TSAの公式記録によると「継続的な脅威を示す情報」に基づいて導入された。
ノーム氏はこの規則が導入されてから20年の間に、セキュリティー技術が劇的に進化したと指摘し、新しいスキャン装置の導入や一部区域での職員の増員に言及した。
TSA事前審査プログラムの対象者は、これまでも検査の際に靴を脱ぐ必要はなかった。しかしプログラムを利用するには、身元調査を受け、申請料を支払う必要があった。