トランプ関税でアフリカ諸国は中国の手中に
レッツワロ氏は、トランプ大統領の関税の影響を和らげるために中国に頼るという魅力的な選択肢の背後には、付随するリスクがあると考えている。
中国を米国の代わりにすることは「リスクを伴う可能性がある」と同氏は述べ、「特に(アフリカ)諸国の一部の新興産業にとってはそうだ」と付け加えた。
その上で「もしこれらの産業を保護しなければ、中国製品が大量に流入し、競争力を失ってしまうだろう。多くのアフリカ諸国は価格に敏感な市場だからだ」と付け加えた。。
中国と途上国との関係を監視する組織、チャイナ・グローバル・サウス・プロジェクト(CGSP)によると、中国はアフリカにおいて、自国に有利な貿易赤字を伴う不均衡な貿易協定を締結している。
さらに、中国のアフリカ向け輸出の大半が工業製品である一方、アフリカ大陸から中国への輸出は原材料が中心となっている。
レッツワロ氏は、アフリカが貿易において中国に依存している一方で、域内での代替手段も模索する必要があると助言する。
レッツワロ氏は、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の迅速な実施を提言した。AfCFTAは、アフリカ大陸諸国が相互貿易を促進するために署名した協定だ。
AfCTAは20年に発効したもののその実施は遅れており、アフリカ大陸55カ国のうち、協定に基づいて貿易を行っているのはわずか20カ国強にとどまっている。