イスラエルとイランの軍事衝突続く トランプ氏、米軍による核施設攻撃に前向きか
(CNN) イスラエルとイランとの軍事衝突が5日目を迎えるなか、米国のトランプ大統領は、今回の紛争に米軍をより深く関与させるかどうか検討を進めている。
トランプ氏は国家安全保障のチームと会合を行った。情報筋によれば、トランプ氏は米軍によるイランの核施設への攻撃に前向きな姿勢を示している。イスラエル側も米国の介入を期待しており、トランプ氏の決断を待っているという。
最新の攻撃:イスラエルのカッツ国防相は、イラン首都テヘランの主要な標的を攻撃する計画だと述べた。イスラエル軍(IDF)報道官によると、空軍はイスファハンの弾道ミサイル発射拠点を標的にしている。一方、イランのサイバーセキュリティー当局は、イスラエルがイランのデジタル基盤に対し「大規模なサイバー戦」を仕掛けていると発表した。
現地の状況:イスラエル当局によると、紛争の開始以来、イスラエルでは少なくとも2725人が住居から避難した。死者は24人、負傷者は647人超。イラン側の死者は224人に達した。
危機管理室での会合:トランプ氏は、ホワイトハウスの危機管理室で国家安全保障チームと1時間以上会議を行った。軍事的な選択肢を確保するため、30機超の空中給油機が中東に増派されたと情報筋が明らかにした。トランプ氏はイラン攻撃に傾きつつあるものの、外交的解決にも依然として可能性を残しているという。
イスラエル側の受け止め:トランプ氏は会議前にイスラエルのネタニヤフ首相と電話協議した。イスラエルのライター駐米大使はCNNに対し、イスラエルは米国に「防御態勢」を求めており、これまでその支援を受けていると語った。
トランプ氏の警告:トランプ氏はSNS「トゥルース・ソーシャル」に「われわれは今やイラン上空を完全に支配している」と投稿。イランの最高指導者ハメネイ師を「容易な標的」と呼び、「米国の忍耐は限界に近い」とし、「無条件降伏」を呼び掛けた。
米政権内の反応:米国のバンス副大統領は、トランプ氏のイラン政策の一貫性を擁護。トランプ氏はイランによるウラン濃縮を終わらせるためさらなる行動が必要と判断するかもしれないが、米軍を用いるのは米国民の利益を達成するためだけだと強調した。
米情報機関の見方:ギャバード国家情報長官は、イランの核兵器開発タイムラインをめぐりトランプ氏と「認識が一致している」と語った。ギャバード氏は3月の議会証言で、米情報機関はイランが核兵器を製造していないとの評価を継続していると述べた。だが、トランプ氏は17日、記者団に対し、イランは核兵器獲得に非常に近いとの認識を示した。