人気のぬいぐるみ「ラブブ」巡ってけんか、店頭販売停止に 英

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ロンドンのポップマートの店舗で買い物をする顧客=5月21日

ロンドンのポップマートの店舗で買い物をする顧客=5月21日

ロンドン(CNN) 鋭い歯を持ち、熱狂的な人気を誇る手のひらサイズのぬいぐるみ「ラブブ」。あまりの人気に英国で販売が停止される事態になった。

行列や混雑、けんかの報告といった混乱が相次いだことを受け、販売元のポップマートはこのほど、英国全土でラブブの店頭販売を停止した。

中国に拠点を置く玩具会社ポップマートは20日、インスタグラムへの投稿で「愛すべきラブブへの需要増加により、再入荷日には来店者が大幅に増加し、店舗やロボショップ(セルフサービス店)の前に長蛇の列ができる状況になっている」と説明した。

そのうえで「皆様の安全と快適さを確保するため、当社は一時的に、『ザ・モンスターズ』シリーズの店頭販売およびロボショップでの販売を全面停止する」と表明した。ただ、オンライン販売は通常通り続けられるという。

ショッピングモールにあるポップマートの店舗に展示されたラブブのおもちゃ=6日、タイ・バンコク/Lillian Suwanrumpha/AFP/Getty Images
ショッピングモールにあるポップマートの店舗に展示されたラブブのおもちゃ=6日、タイ・バンコク/Lillian Suwanrumpha/AFP/Getty Images

ラブブは香港生まれのイラストレーター、カシン・ロン氏が生み出したキャラクターで、2015年の登場以来、目立たないながら熱心なファン層を築いてきた。

しかしここに来て、ウサギの体に妖精の顔を持つ「ブサカワ」のラブブは人気が急上昇。リアーナやデュア・リパ、BLACKPINKのリサといったスターがお守りのように身に着け、今年のパリ・ファッションウィークでも目撃された。

その効果は数字にも表れており、ポップマートは中国内外で急成長を遂げている。

ポップマートの海外売上高は昨年、375.2%増の50億7000万元(現在のレートで約1007億円)に急伸。ラブブ単体でも、同社の昨年の総売上高130億4000万元のうち、30億元を生み出した。

TikTokには、歓喜の開封の場面から店外の乱闘映像まで、ラブブが登場する様々なコンテンツがあふれる。「Labubu」というハッシュタグが付いた投稿は140万件を超え、「StockX」などの転売サイトでは、通常の小売価格85ドルのぬいぐるみが数百ドルで取引されている。

こうした熱狂ぶりに、常軌を逸していると指摘する声も上がる。

「ラブブのために命を危険にさらさないで」とのコメントが添えられたTikTokの動画は、現時点で10万回あまり視聴された。ロンドンのポップマートの店舗での激しさを増す混乱の様子が捉えられている。

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