米NTSBが異例の緊急安全勧告、ボーイング737MAX機のエンジン問題
(CNN) 米国家運輸安全委員会(NTSB)が米ボーイング製の旅客機「737MAX」に搭載されたジェットエンジンの問題について、異例の緊急安全勧告を出した。
今回の勧告は、米サウスウェスト航空の旅客機が鳥と衝突した2件の事案が発端だった。NTSBがCFMインターナショナル製のエンジン「LEAP―1B」を調べた結果、損傷すると煙が換気システムに侵入し、操縦室や客室にも入り込む可能性があることが分かった。
操縦室に煙が入れば操縦不能になる恐れもあり、極めて危険な事態と分類されている。
NTSBは「そうした潜在的な危険について乗務員が十分に認識していない可能性がある」と述べ、同エンジンを搭載した航空機の乗務員に認識を徹底させるよう、米連邦航空局(FAA)に求めた。エンジンのソフトウェアについても修正を求めている。
NTSBによれば、ボーイングは操縦士向けの飛行マニュアルを改訂し、そうした損傷が起きた場合に操縦室や客室に煙が入るのを防ぐ措置について明記した。
GEエアロスペースは18日、CNNの取材に対し、「NTSBの勧告に従って、航空機メーカーと緊密に連携しながら対策を講じている」と説明した。
ボーイングも「CFMインターナショナルと共にソフトウェアの設計更新に取り組んでいる。NTSBの勧告に従う」とコメントしている。