古代の巨大サイ「パラケラテリウム」、新種の化石発見 陸生哺乳類で最大

史上最大の陸生哺乳類とみられる「パラケラテリウム」の新種が中国で見つかった/Chen Yuhui

2021.06.19 Sat posted at 12:20 JST

(CNN) 中国科学院は18日、国内で活動する古生物学者のチームが、巨大サイ「パラケラテリウム」の新種の化石を発見したと明らかにした。パラケラテリウムは史上最大の陸生哺乳類とみられている。

新種の学名は「パラケラテリウム・リンシャエンセ」。中国科学院古脊椎(せきつい)動物古人類学研究所の鄧濤氏率いる米中共同チームが命名した。化石は2015年に見つかっていた。

鄧氏はCNNに対し「通常、化石はばらばらに見つかるが、今回のものは完全な状態だった。頭がい骨とあごは特に、珍しく保存状態が非常に良かった」と説明。頭がい骨の大きさは1メートル以上に上ったという。

化石は中国北西部・甘粛省の臨夏盆地で見つかり、遺伝子解析の結果、パラケラテリウムの新種であることが判明した。

「パラケラテリウム・リンシャエンセ」の第2頸椎(けいつい)の化石

鄧氏によると、パラケラテリウムの体重は24トンとゾウ6頭分に相当する。肩の高さは約4.9メートル、頭部の高さは約7メートルで、全長は約7.9メートルに達したという。

これと比較すると、成長したキリンのオスは場合によっては体高5.5メートルを超え、メスの体高は約4.2メートルに達する。

パラケラテリウムは今の中国、モンゴル、カザフスタン、パキスタンのほか、少数ではあるが東欧にも住んでいた。約3100万年前の時点ではチベット高原北部が生息域だったが、その後カザフスタンに移動し、続けてパキスタンに生息域を広げた。

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