中国少林寺の住職が捜査対象に、横領や女性との不適切な関係めぐり

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少林寺の住職、釈永信氏=2009年11月/Peter Parks/AFP/Getty Images

少林寺の住職、釈永信氏=2009年11月/Peter Parks/AFP/Getty Images

香港(CNN) 中国の名刹・少林寺は27日、住職である釈永信氏(59)が資金の横領や複数の女性との「不適切な関係」などの疑いで捜査を受けていると発表した。約10年前にも同様のうわさが浮上しており、再び注目が集まっている。

釈氏は仏教寺院を巨大な商業帝国に育てた実業家としても知られ、「少林CEO」などの異名を持つ。少林寺の声明によると、プロジェクト資金や寺院資産の流用などの刑事犯罪の疑いが持たれている。そのほか、仏教の戒律に反し、長年にわたって複数の女性と不適切な関係を持ち、少なくとも1人の子どもをもうけたという。

中国の仏教僧侶は伝統的に出家に伴う独身の誓いを立てるのが一般的。

少林寺は、釈氏が現在、複数の部門による共同調査を受けており、詳細は後日公表すると明らかにした。

少林寺は1500年以上の歴史を持ち、禅宗と少林拳で知られる宗教・文化の象徴的存在。釈氏は1999年に住職に就任し、20年以上にわたって中国の全国人民代表大会の代表も務めてきた。

釈氏は中国の僧侶として初めて経営学修士(MBA)を取得した人物としても知られ、世界各国を巡ってスマートフォン片手に各国首脳や企業経営者と交流した。

一方で、釈氏を巡る批判的な報道も絶えなかった。2006年には、観光促進の功績として地元政府から約100万元の高級車を贈られ、世論の反発を招いた。

「少林寺」ブランドのビジネス化をめぐっては、過度な商業化は宗教団体の精神的な誠実さを損なうなどする批判も出た。釈氏は世界中でカンフーショーを開催したほか、漫画や映画、ゲームへの名称使用のライセンス提供、出版や漢方薬、観光開発、不動産事業などを展開した

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