インド、中国人の観光ビザ発給を再開 軍事衝突で悪化の関係、5年ぶりに改善

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夏休み中、中国河南省洛の老君山を訪れる観光客=2日/Visual China Group/Getty Images

夏休み中、中国河南省洛の老君山を訪れる観光客=2日/Visual China Group/Getty Images

(CNN) 人口で世界首位を争うインドと中国は、それぞれ観光客の誘致に力を入れる隣国同士でありながら、過去5年間は観光で互いの国を訪れることが困難だった。その状況がようやく変わりつつある。

インドは5年ぶりに中国人への観光ビザ発給を再開する。これで両国の観光客が自由に行き来できるようになり、国境をはさんだ2020年の衝突以来、悪化していた関係が大幅に改善する。

在中国インド大使館は23日、中国人の観光ビザ申請を24日から受け付けると発表した。

中国外務省の郭嘉昆報道官は「全関係者の共通の利益」にかなう「前向きなニュース」と評価し、「中国は引き続き両国間の人的交流を促すため、インドとのコミュニケーションと協議を継続する意向だ」と述べた。

インド軍と中国軍は20年6月、国境地帯のガルワン渓谷で衝突し、インド兵少なくとも20人、中国兵は4人が死亡。以来、両国の緊張状態が続いていたが、ここ数カ月で徐々に関係が正常化していた。

20年の衝突を受け、インドは複数の中国製アプリを禁止し、中国からの投資に対する監視を強めるとともに、両国を結ぶ直行便の運航を停止した。

両国ともコロナ禍で外国からの観光客受け入れを停止していたが、各国が受け入れ再開に踏み切った後も、インドと中国のビザ制限は続いた。

中国がインド人の観光ビザ制限を解除すると発表したのは今年3月。ロイター通信によると、これに先立ち両国は、直行便の運航再開に向けて協力すると発表していた。

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