パレスチナ武装組織の指導者が死亡、ハマスの襲撃に参加 イスラエル軍発表
(CNN) イスラエル軍は7日、パレスチナ武装組織の指導者アサド・アブ・シャリア容疑者が死亡したと発表した。今回の作戦にはイスラエルの国内諜報(ちょうほう)組織「シンベト」も加わった。同武装組織は、イスラム組織ハマスが2023年10月に実施したイスラエル襲撃に参加していた。
シャリア容疑者は「パレスチナ・ムジャヒディン運動」とその武装組織である「ムジャヒディン旅団」を率いていた。
イスラエル軍によると、シャリア容疑者とその兄弟が、パレスチナ自治区ガザ地区ガザ市の自宅を狙った空爆で死亡した。
ハマス系のアルアクサTVは、少なくとも15人が死亡し、数人が負傷したと伝えたほか、4階建て住宅のがれきで捜索が行われている様子を報じた。
ムジャヒディン旅団はハマスや他の武装組織などと共に23年の襲撃に加わり、人質の中でも注目度の高い家族らを拘束した。
イスラエル軍によれば、シャリア容疑者はガザ境界付ニルオズ・キブツ(集団農場)に侵入した指導者の一人で、同地では多くの住民が死亡したり誘拐されたりした。イスラエル軍によれば、ムジャヒディン旅団はハマスの計画を事前に知らされていなかったが、ハマスの攻撃を拡大する形で襲撃に参加したという。
同容疑者は、母親のシリ・ビバスさん(32)と息子アリエルちゃん(4)、クフィルちゃん(9カ月)の誘拐・殺害に直接関与したとされる。クフィルちゃんはガザに連行された最年少の人質で、犠牲者の中で最も若かった。父親のヤルデン・ビバスさんは484日間の拘束を経て2月に解放された。
イスラエルは、ムジャヒディン旅団がなお外国人1人の遺体を保持しているとみている。同組織は人質を殺害したとの指摘を否定している。