占領当局者への攻撃続発、抵抗運動の増大示唆 ウクライナ南部

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(CNN) 米政府当局者は3日までに、ロシア軍が制圧したウクライナ南部の一部地域で親ロシア派の人物を狙った攻撃がここ2週間で3件続発した状況に触れ、占領当局に対する抵抗運動の高まりを示唆しているとの見方を示した。

これら暗殺未遂事件などの発生は概ね南部ヘルソン州に限られているが、ウクライナ全土に波及する反乱活動に発展する可能性があると指摘。ロシアが新たな支配地を加えたとしても統治や監視などの面で大きな問題を突きつけられるだろうと予測した。

米情報機関を束ねるヘインズ国家情報長官は先月29日、ロシアはウクライナ南部で「パルチザン」と呼ばれる抵抗運動の増加に直面しているとも指摘していた。

米政府当局者はロシアはヘルソン州で効果的な占領統治を進められる十分な兵力を配備していないと判断。展開させていた兵力をウクライナ東部のドンバス地方での戦闘へ転戦させたのが原因とみている。

また、別の米政府当局者はCNNの取材に、兵力を東部へ移したことによりウクライナの抵抗運動側がロシアが任命した占領当局者を襲撃出来る機会が生じた可能性にも触れた。抵抗運動はヘルソン州近くでも限定的ながら反撃を仕掛けているともされ、ロシア軍にさらなる圧力を加えているともいう。

ヘルソン州はロシアがウクライナの黒海沿岸部を押さえ、強制併合したウクライナ・クリミア半島への進入経路を確保する上で重要な位置にある。

ヘルソン州内外に配置されているロシア軍兵力の規模は不明。ただ、敵対的な住民を抱える地域の占領統治はそうでない場合と比べより多くの兵力の動員が必要ともされる。ロシア軍は侵攻開始後の早い段階で同州を占領下に置いていた。

ロシアの国営タス通信は先月27日、ヘルソン州カホウカ町でロシア占領の協力者が暗殺の標的になったと報道。この女性が保有する車が爆破されたが、けがはなかったとした。

爆発物が予定の時間より早くさく裂したため助かったという。女性は教育や文化問題を担当する責任者だった。また、先月24日にはロシアがヘルソン州の家族や青少年問題の行政責任者に任命していた人物が殺害された。乗っていた車が爆破されていた。

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