インド軍参謀長、戦闘機の損失認める 5月のパキスタンとの衝突
(CNN) インド軍は、先月上旬にインドとパキスタンとの間で起きた戦闘で、不特定多数の戦闘機が撃墜されたことを初めて認めた。
インド軍のチャウハン国防参謀長は5月31日、シンガポールで開かれている「アジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)」に出席し、ブルームバーグ通信の記者から、パキスタンの「インド軍機を6機撃墜」という主張は正しいのかと質問を受けた。チャウハン氏は当初、こうした主張の信ぴょう性を否定し、「全くの誤りであり、先ほども言ったように重要な情報ではない」と語った。
しかし、チャウハン氏は続けて「重要なのはなぜ撃墜されたのかだ」と述べ、パキスタン軍との戦闘で複数の戦闘機が撃墜されたことを示唆したようだったが、その数は確認しなかった。チャウハン氏は、その後、インド軍が何をしたのかがより重要だと語った。
チャウハン氏は、パキスタンの主張に関する別の質問で、インド軍が「戦術的な過失」を犯したことを認めた。チャウハン氏によれば、インド軍は戦術的な過失を理解し、それを修正して、2日後には全ての戦闘機を飛ばして再び長距離攻撃を実行した。
パキスタン側は、インドが5月初旬に軍事作戦を開始した後の空中戦で、フランス製の戦闘機「ラファール」3機を含むインド軍機5機を撃墜したと主張していた。
インド側は当初、こうした主張を否定。与党インド人民党(BJP)の報道官はCNNに対し、もしそのような事態が起きていれば公表していただろうと述べていた。
仏情報当局の高官は当時、CNNに対し、インド空軍のラファール1機が撃墜されたと明らかにし、さらに複数機が撃墜された可能性を調査していると語った。CNNの取材に応じたインド人の目撃者も、炎を上げて墜落する航空機を目撃したと証言していた。