ベネズエラ市民、国情不安で国外へ大量流出 周辺国でも対応強化へ

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エクアドル国境を目指すベネズエラ市民=8月/LEONARDO CASTRO/AFP/AFP/Getty Images

エクアドル国境を目指すベネズエラ市民=8月/LEONARDO CASTRO/AFP/AFP/Getty Images

(CNN) 深刻な経済苦境と食糧難などの人道危機に遭遇し国外への逃避が続くベネズエラ国民が隣国による入国規制や避難先で集団暴行を受けるなどの受難に直面している。

ベネズエラ住民の流入増加でペルー、エクアドルやブラジルの国境付近では地元社会とのあつれきが生じ、ブラジル政府は最近、国境に接するロライマ州に治安要員120人を新たに配備する措置を講じた。

ブラジルの地元住民らが国境周辺の都市にたどり着いた複数のベネズエラ人を集団で襲撃、キャンプ地を破壊した騒乱への対応策だった。集団襲撃は地元の実業家がベネズエラ人強盗に襲われたのがきっかけで、事件後には約1200人のベネズエラ人が母国へ戻ったという。

同州の裁判所は全てのベネズエラ人の越境を禁じる判断を示したが、ブラジルの上級裁判所がこれを覆してもいた。

エクアドルではベネズエラ国民の入国に有効な旅券の保持を条件付ける新たな規定が打ち出された。これまでは身元を証明する他の文書があれば越境を認めていた。ペルー政府もこの措置に追随し、8月25日からの適用を発表した。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、コロンビア経由でエクアドルへ入ったベネズエラ人は今年の年初以降、50万人以上。今年8月の第1週でも約3万人に達し、勢いは増しているという。

この中でエクアドル政府は3州で人的移動に関する非常事態を宣言。流入するベネズエラ人に追加配給する物資確保などを迫られた上での対策だった。

海外に逃避するベネズエラ人にとってエクアドルは目的地であると同時に、第三国へさらに進む経由地ともなっている。一部のベネズエラ人はさらにエクアドル以南の南米諸国を目指してもいる。

亡命を申請したベネズエラ国民は今年上半期で11万7000人で、昨年通年の数字を既に上回った。UNHCRの報道担当者は、ベネズエラ国民の国外退避は中南米史上、最大規模の人口移動の1つとも形容した。

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