米ボルティモアの橋崩落で４人目の遺体収容　連邦当局が捜査、市や遺族も責任追及

（ＣＮＮ）  米メリーランド州ボルティモアで３月下旬に起きた橋の崩落で、当局は１５日、４人目の犠牲者の遺体が収容されたことを確認した。身元は遺族の意向により公表していない。

橋の崩落をめぐっては連邦当局が刑事事件として捜査を進めているほか、１５日には新たにボルティモア市や犠牲者の遺族側が責任の追及に乗り出した。

橋は３月２６日午前１時半ごろ、電源を喪失して制御不能になった巨大な貨物船に衝突されて、崩落した。

橋の修復作業をしていた建設作業員６人は川に投げ出されて死亡した。３週間近くたった今も、６人のうち２人の遺体は見つかっていない。

米当局者によると、貨物船が衝突して橋が崩落した経緯については米連邦捜査局（ＦＢＩ）と米沿岸警備隊の主導で刑事事件として捜査しているほか、米国家運輸安全委員会（ＮＴＳＢ）も捜査に乗り出した。

さらに、ボルティモアのブランドン・スコット市長は１５日、橋崩落の責任を追及するために法的措置を起こすと発表した。

一方、貨物船の保有会社と管理会社は、もし責任を問われた場合でも、賠償金は４３６０万ドル（約６７億円）を上限とするよう求めて今月１日、米連邦裁判所に申し立てを起こしている。

これに対し、橋の崩落で死亡した２人の遺族と、救助されて一命を取り留めた１人の代理人を務める弁護団は１５日、独自の調査に乗り出すと発表した。