牛乳配達員殺害の未解決事件、56年ぶりに解決 米フロリダ州

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第2次世界大戦の退役軍人だったハイラム・グレヤムさん/Indian River Co Sheriff's Office

第2次世界大戦の退役軍人だったハイラム・グレヤムさん/Indian River Co Sheriff's Office

(CNN) 米フロリダ州で1968年に牛乳配達員の男性が殺害された事件が、56年ぶりに解決した。同州インディアンリバー郡で最も古い未解決事件だった。

同郡保安官事務所によると、解決の手がかりとなったのは、容疑者から事件のことを打ち明けられていたという2人の人物の証言だった。

第2次世界大戦の退役軍人だったハイラム・グレヤムさん(当時47)は1968年4月11日、牛乳配達の仕事中、何者かに殺害された。

当時16歳だった息子のラリー・グレヤムさんは、父親の殺害に一家は打ちのめされたと振り返り、事件の解決で複雑な心境になったと話している。

捜査当局の11日の発表によると、グレヤムさんは最後に目撃された時、2人の男と話をしていた。この2人はその後、グレヤムさんのトラックに乗り込んだという。

翌日、グレヤムさんの遺体とトラックが森林の中から見つかった。「凄惨(せいさん)な光景」だったと保安官事務所は説明している。

この事件については74年4月までに16回の捜査が断続的に行われた。

2006年になって、遺族の要請で捜査が再開された。遺族がマスコミの取材に応じた後、トーマス・ウィリアムズ容疑者が地元紙に手紙を書き、自分は殺人の疑いをかけられているが、事件には関与していないと訴えた。

被害者の息子のラリーさんは記者会見でウィリアムズ容疑者について「この時点では誰にもマークされていなかった。ある意味、自分から飛び込んで容疑者になった」と話している。

ウィリアムズ容疑者は16年に死亡した。しかし死亡する前の同容疑者から、グレヤムさんを殺害したのは自分だと打ち明けられていたという2人の人物が現れた。

刑務所で服役中の受刑者から捜査当局に情報提供があったのは22年2月。ウィリアムズ一家の親類だったこの受刑者は、ウィリアムズ容疑者から事件のことを打ち明けられたと証言した。

この情報をもとに捜査当局が突き止めた容疑者の元妻も、ウィリアムズ容疑者から事件のことを打ち明けられていたと告白した。

証言を寄せた2人の間に面識はなく、2人ともウィリアムズ容疑者から脅されていたために名乗り出ることができなかったと説明した。ウィリアムズ容疑者はそれ以前にも別の事件で逮捕・起訴されたことがあった。

「トーマス・ウィリアムズがこの事件の銃撃犯だったと我々は確信している。だがもう1人、この日何が起きたのかを知っている人物がいる。その男が誰かを我々は知っている。詳しい情報を持っている人がいれば名乗り出てほしい」とエリック・フラワーズ保安官は話している。

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