テキサス東部で豪雨続く、パニック状態の住民も
(CNN) 大型ハリケーン「ハービー」が熱帯低気圧に変わった後、記録的な豪雨をもたらしている米テキサス州東部では、洪水の被害が拡大し、一部の住民がパニック状態に陥っている。
隣接するルイジアナ州から駆け付けたボランティア救助隊のメンバーによると、現地の水位は上がり続け、パニック状態の住民が救援ボートに押し寄せている。全員を乗せるわけにいかず通過するボートに対して、住民が発砲したとの報告がある。
ボートが故障し、乗っていた隊員が配送トラックに避難したところ、住民らがそのボートを奪おうとする場面もあった。救助隊の一部は活動停止を余儀なくされているという。
ヒューストンを含むハリス郡の当局者は、ハービーに関連する死者が6人に上っているとの見方を示した。死因などを今週中に確認するという。
低気圧は時速約4.8キロと、人が歩くほどの速さでゆっくりと進んでいる。今後の動きを予想するのは難しいが、いったんメキシコ湾に向かい、さらに大量の水分を含んでヒューストン周辺にもどる恐れがあり、河川の増水が収束に向かうのは週後半以降になるという。
連邦当局によると、何らかの支援が必要となる被災者は計45万人に上り、3万人の住民が避難を強いられる見通しだ。
トランプ米大統領は28日、復興は「長く険しい道」になると述べる一方、「隣人同士、友人同士、見知らぬ人同士が助け合っている。我々は米国という一つの家族。ともに傷付き、ともに闘い、ともに耐え抜く」と強調。被災者の救済に向け、議会が迅速に動くことを確信していると語った。