米GM、5800億円の投資発表 国内生産増強へ

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韓国で輸出を待つ米GMの車両/SeongJoon Cho/Bloomberg/Getty Images

韓国で輸出を待つ米GMの車両/SeongJoon Cho/Bloomberg/Getty Images

(CNN) 米ゼネラル・モーターズ(GM)は10日、米国内の3工場に40億ドル(約5800億円)を投資し、ガソリン車と電気自動車の生産を増強すると発表した。トランプ大統領が輸入車に25%の関税を課す中、米国内で製品を販売する自動車メーカーの収益は脅かされている。

40億ドルのうち、既に発表または確約された金額がどれほどに上るのかは現時点で不明。

GMのこの計画は、メーカー各社が米国への投資を急ぎ、トランプ氏の関税の回避を図っている現状を反映する。あるいは少なくとも、派手で人目を引く発表によって関税の猶予を得ようとする狙いがあるとみられる。

GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)は以前、CNNに対し、自動車および輸入自動車部品への25%の関税により、同社は2025年に40億~50億ドルの損失を被ると述べていた。

トランプ氏は、鉄鋼とアルミニウムへの50%の関税を含む複数の分野に関税を課しており、これも自動車メーカーに打撃を与える可能性がある。また、米国の貿易相手国全般に対する10%の関税も課している。しかしトランプ氏は関税の多くを一時停止、引き上げ、撤回、修正しており、どう経営を維持していくか模索している投資家、輸入業者、企業の間で混乱を招いている。

「本日の発表は、米国で自動車を製造し、米国の雇用を支えるという当社の継続的な取り組みを明示するものだ」と、バーラ氏は声明で述べた。

GMの広報担当者ケビン・ケリー氏は、10日に発表された今回の投資について、全米自動車労働組合(UAW)との23年労働協約の一環として約束していた追加投資に加えて行われるものだと明らかにした。

同社の発表では、海外の自動車工場から米国への生産移転に関する言及はないが、テネシー州スプリングヒルでは今後「シボレー・ブレイザー」のガソリン車を生産する予定だ。同モデルは現在メキシコで生産されている。

GMは以前、インディアナ州フォートウェイン工場でピックアップトラック「シボレー・シルバラード」の生産を増やすと発表していたが、これらの人気モデルについて、メキシコやカナダでの生産を削減する計画は発表していない。

S&Pグローバル・モビリティーの統計によると、GMは24年にカナダとメキシコで約100万台の自動車を製造した。米国工場での生産台数は170万台だった。メキシコとカナダで生産された自動車のほとんどは、GMの米国ディーラーに出荷された。

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