米ファースト・シチズンズ・バンク、破たんしたシリコンバレーバンクの資産買収へ
米ファースト・シチズンズが、経営破たんしたシリコンバレーバンク（ＳＶＢ）の買収で合意したことがわかった/Brittany Hosea-Small/Reuters
ロンドン／カリフォルニア州オークランド（ＣＮＮ） 米ファースト・シチズンズ・バンクが今月破たんした米シリコンバレーバンク（ＳＶＢ）の事業の大半を買収することがわかった。ＳＶＢはＩＴ企業への資金の貸し手となっていた。
連邦預金保険公社（ＦＤＩＣ）は２６日午後、ＳＶＢ破たん後に一時的に融資・預金業務を行う「ブリッジバンク」に引き継がれていたＳＶＢの預金とローンについて、ファースト・シチズンズ・バンク・アンド・トランスト・カンパニーがその全てを買収することにＦＤＩＣとして同意したと発表した。
ファースト・シチズンズによると、ＳＶＢの１７支店は「ファースト・シチズンズ・バンクのシリコンバレーバンク部門」として２７日に営業を開始する。ＦＤＩＣによると、ＳＶＢの顧客はファースト・シチズンズ・バンクから、拡大した支店ネットワークに対応するシステム改修の完了通知を受けるまで、現在の支店を利用する形となる。
ＳＶＢは今月１０日に規制当局によって閉鎖された。同日の引き出し額は４２０億ドル（約５兆５０００億円）に上った。破たんした銀行としては２００８年のワシントン・ミューチュアルに継ぐ規模。
ファースト・シチズンズによると、同行はＳＶＢの資産１１００億ドル、預金５６０億ドル、ローン７２０億ドルを引き受ける。ＦＤＩＣとの間で、貸し倒れの可能性に対する保護の提供についても合意を結んだという。
ファースト・シチズンズのフランク・ホールディング会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）は声明で、「この取引は我々の強固な基盤を利用し、非常に大きな規模、地理的多様性、説得力あるデジタル能力、顧客への意義あるソリューションを付加するものになる」との声明を出した。
