英ヒースロー空港の新滑走路、反対運動続行か

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(CNN) 英国国会で先ごろ承認されたロンドンのヒースロー国際空港の新滑走路の建設を巡り、反対運動が続く見通しとなっている。

新設される3本目の滑走路は東西の方向に走る既存の滑走路2本から北西へ離れた場所に、2本と並行する形で建設される。また、高速道路「M25号線」をまたぐ設計ともなる。同号線はロンドンで最も交通量が多いとされ、常に混み合う外周道路となっている。

滑走路追加でロングフォードなど周辺にある3カ所の村落の約750民家が取り壊される予定。

人口密集地域での航空輸送量の増大は居住環境や自然環境などを悪化させるとの懸念がくすぶっている。

英BBC放送によると、野党・労働党の幹部は政権を奪取した場合、滑走路追加は中止させると主張。保守党政権のジョンソン外相も反対し、以前には工事のブルドーザーの前に横たわるとも宣言したことがある。

英国国会は25日に採決を行い、圧倒的多数で可決した。ジョンソン外相は外遊中のため欠席し、メイ首相の方針に反旗を翻す選択を迫られる場面は避けられた。

新滑走路の工費は143億英ポンド(約2兆878億円)。3本目の滑走路により、航空輸送の拠点としてのヒースローの位置付けがさらに高まり、英国への外国人旅行客を増やし、欧州連合(EU)からの離脱に伴って生じる経済的な悪影響の相殺効果が見込めるとの期待もある。

計画が順調に進めば同空港利用の乗客は現在の年間約8000万人から2030年までに1億1000万人に大幅に増える見通し。現在の統計データに準じた場合、利用客数では世界最多の空港となる。

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