イスラエル軍、ガザ市港湾近くのカフェを空爆 41人死亡と病院関係者
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区ガザ市にある港湾近くのカフェがイスラエル軍の空爆に遭い、40人以上が死亡した。ガザ地区最大の病院の院長が明らかにした。
ガザ市にあるシファ病院のサルミヤ院長が6月30日夜に発表した更新情報によれば、この空爆で少なくとも41人が死亡、75人が負傷した。
CNNが位置情報を確認した動画には、現場から立ち上る濃い煙や、カフェとその周辺地域に広がる被害の様子が映っている。また、遺体が担架で運び出される様子も映っている。
イスラエル国防軍はCNNに対し、この事案は「調査中」だと述べた。空爆に関する質問に対し、同軍は「本日(30日)、ガザ地区北部で(イスラム組織)ハマスのテロリスト数人を空爆した。空爆に先立ち、上空からの監視活動を用いて民間人への危害リスクを軽減する措置を講じた」と回答した。
当該のアルバカ・カフェは地中海沿岸に位置し、インターネットと仕事の場を提供していたため学生やジャーナリスト、リモートワーカーによく知られたスポットだった。

カフェ空爆の犠牲になったパレスチナ人らを追悼する人々/Mahmoud Issa/Reuters
シファ病院のサルミヤ氏はCNNに対し、「犠牲者の大半は女性と子どもだ」と語り、カフェでインターネットを利用していた多くの学生も含まれていると述べた。
サルミヤ氏はまた、病院では負傷者を治療するための集中治療室のベッドと麻酔薬が不足していると述べた。30日夜、負傷により死亡した人が出たため、死者数は増加した。
さらに、「病室もベッドも空いていないため、病院の床で負傷者を治療している」と、サルミヤ氏は付け加えた。
現場にいた他のジャーナリストによると、犠牲者の中にはフリーランスジャーナリストのイスマイル・アブハタブ氏も含まれていた。
ハマスが管轄する政府メディア局は、ハタブ氏の死により、2023年10月以降、イスラエル軍によるガザ地区での軍事行動で死亡したジャーナリストの数は228人になったと発表した。
今回の攻撃のニュースは、イスラエルの指導者たちが7月7日に予定されているネタニヤフ首相とトランプ米大統領の会談を前に、ガザでの戦争をどう進めるかについて議論している最中に伝えられた。