英国王がカナダ議会で演説、「自決権」を強調 トランプ氏牽制
英国王、カナダ議会で演説
オタワ(CNN) カナダの国家元首でもある英国のチャールズ国王(76)は27日、カナダ議会で、施政方針の演説を行い、自決権について強調した。カナダに対しては、トランプ米大統領が「51番目の州」となるよう圧力をかけている。
チャールズ国王は「今日、カナダは重大な局面を迎えている。民主主義や多元主義、法の支配、自決、自由はカナダ国民が大切にしている価値観であり、政府はこれらを守り抜く決意だ」と語った。
チャールズ国王は2日間の日程でカナダを訪問している。2022年に即位して以降、カナダを訪問するのは今回が初めて。
国家元首がカナダ議会で施政方針演説を行うのは約50年ぶり。今回の演説はカナダへの強力な支持の表明だと広く考えられている。
チャールズ国王はカナダ政府がまとめた約26分にわたる演説で、カナダが直面している複数の課題について言及した。「完璧ではないものの、数十年にわたってカナダ国民の繁栄に寄与してきた開かれた国際貿易が変化している。カナダとパートナー諸国との関係もまた変化している」
チャールズ国王は、カナダと米国との関係の変化にも言及した。「カナダ首相と米大統領は例えば、相互尊重に根差し、共通の利益に基づく、カナダと米国の新たな経済と安全保障の関係を定義しはじめ、主権国家である両国に変革的な利益をもたらそうとしている」
チャールズ国王は、カナダの主権を守ることにも触れ、政府がカナダ軍について、再建、再軍備、再投資を検討すると述べた。