ロシア軍、ウクライナ国境に沿って「緩衝地帯」創設中 プーチン氏が明かす
(CNN) ロシア軍はロシアとウクライナの国境に沿う形で「安全緩衝地帯」を創設している。ロシアのプーチン大統領が22日に明らかにした。
「既に述べたように、必要な安全緩衝地帯を国境に沿って創設する決定が下った。我が軍が現在この問題を解決している。敵の発射地点を積極的に制圧している。作業は進行中だ」。そうプーチン氏は語った。
ウクライナ外務省の報道官はこの計画について、「攻撃的」であり「ロシアが現行の和平に向けた取り組みの障害になっている」ことを示すものだと述べた。
プーチン氏は昨夏ウクライナが越境攻撃を仕掛けたロシア・クルスク州を訪問した3月にも、「緩衝地帯」創設の可能性に言及していた。今月22日には政府のメンバーとの会合で改めてこの計画に触れた。会合の中でプーチン氏は、国境地域で「破壊されたあらゆるものを修復、再建する」必要性を論じた。
その上で、人々が生まれ育った村落へ安全に帰還するのを支援し、交通などあらゆるインフラを修復しなくてはならないと述べた。
今回の発表の数日前にも、プーチン氏はクルスク州を訪れた。ロシア政府が同州の完全奪還を主張して以降、初めての訪問だった。ロシア国営メディアが21日に報じた。
訪問中、プーチン氏は地元当局者と新たな緩衝地帯について議論した。米シンクタンクの戦争研究所(ISW)が21日に公開した最新の報告で明らかにした。
報告によればプーチン氏は、地元当局者からウクライナ北東部スムイ州に緩衝地帯を創設するよう求められ、その際緩衝地帯の幅を何キロに設定するべきか聞き返したという。