ウクライナの元政治家、マドリードで射殺 新ロ派元大統領の側近

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警官がアメリカンスクール周辺の現場への立ち入りを制限する様子/Paul White/AP

警官がアメリカンスクール周辺の現場への立ち入りを制限する様子/Paul White/AP

(CNN) ウクライナの親ロシア派ヤヌコビッチ元大統領の側近を務めた元政治家、アンドリー・ポルトノウ氏(51)がスペイン首都マドリードで射殺されたことが分かった。スペイン国家警察の情報筋がCNNに明らかにした。

情報筋によると、ポルトノウ氏は現地時間午前9時15分ごろ、車に乗り込む際に数回銃撃を受けた。複数の襲撃犯が同氏の背中と頭部を銃撃し、森林地帯へ逃走したという。

事件はマドリード西郊の裕福な地域、ポスエロ・デ・アララコンにあるアメリカンスクールの外で発生した。この学校には米国やスペイン、その他の数十カ国から1000人を超える生徒が通っている。

ポルトノウ氏は2021年、マグニツキー法に基づき汚職や贈収賄の疑いで米国の制裁対象に指定された。米財務省によると、ポルトノウ氏は「自身の影響力を行使してウクライナの裁判所へのアクセスと判決を買収し、改革の取り組みを妨害しようとした信ぴょう性の高い疑いを持たれている」とされる。

マグニツキー法は12年12月に成立した法律で、人権侵害に問われているロシアや親ロシア派の特定の政府当局者、および実業家の米国入国を阻止し、資産を凍結する内容。

ウクライナ保安局は以前、ポルトノウ氏がロシアによるクリミア併合に関与した可能性を捜査していたものの、捜査は後に打ち切られた。

「ラジオ・フリー・ヨーロッパ/ラジオ・リバティー」プロジェクトの調査によると、ポルトノウ氏はロシアが22年2月に全面侵攻を開始した数カ月後、ウクライナから脱出した。当時、徴兵対象年齢の男性は出国を許されていなかった。

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