水も電気も断たれたガザ住民、イスラエルの封鎖で人道危機深刻化

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イスラエル軍の空爆で大きく損傷した建物=10日、パレスチナ自治区のガザ地区/Belal Al Sabbagh/AFP via Getty Images

イスラエル軍の空爆で大きく損傷した建物=10日、パレスチナ自治区のガザ地区/Belal Al Sabbagh/AFP via Getty Images

(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の人道危機が深まっている。同地のイスラム組織ハマスの奇襲に対するイスラエル軍の報復空爆は4日目に入り、ガザ住民の多くは逃げ場のないまま食料も電気も断たれた状態にある。

ガザのアルリマル地区に住むナディーン・アブドゥル・ラティフさん(13)は、イスラエルがこの地区を標的にすると通告したことを受け、9日に近所の人や親類から避難を促されたと話す。しかし「安全に避難できる場所がない」という理由から、一家で自宅にとどまることにした。

父のニハドさんは7日以来、行方が分からなくなった。ニハドさんはイスラエルで働いていたが、ハマスの7日の攻撃以来、連絡が取れなくなったという。

イスラエル国防相はガザの「完全包囲」を命じ、ガザに対する電力、食料、水、燃料の供給を断っている。

イスラエル国防軍は、ガザで一晩のうちに200あまりの目標を戦闘機で攻撃したと発表。ガザのパレスチナ保健省によると、同地の死者は900人を超えている。

パレスチナ内務省は、高層ビルや住宅、民間施設、モスク(イスラム教礼拝所)などが標的にされたとしている。ハマスは標的とされたビルは使っていないと主張した。

ガザ北部のアルスダニヤ地区に住むタリク・アル・ヒルさん(29)は、8日午前、この地区が空爆されて大混乱に陥ったと証言。「私の家族は悲鳴を上げて家から飛び出し、それぞれ別々の方向へ逃げた」と話し、この一帯は一切の予告なしに、完全に破壊されたと訴えた。

近所の人たちはがれきの下敷きになり、助けを呼ぶ声が聞こえたという。

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