米軍の空爆で殺害、ソレイマニ司令官とはどんな人物か

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ソレイマニ司令官とはどんな人物か

(CNN) 米軍の空爆で3日に殺害されたイラン革命防衛隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官は、イランでは勇敢でカリスマ性があり、兵士から愛される存在として英雄視される人物だった。

イランの最高指導者ハメネイ師はかつて、ソレイマニ司令官を「革命の生きる殉教者」と評したことがある。しかし、米国からは冷酷な殺人者とみなされていた。

イラン屈指の実力者の一人であるこの人物は、イランの対外工作を担う精鋭組織のコッズ部隊を率いていた。同部隊は米国からは外国テロ組織と見なされている。

ソレイマニ司令官が軍で第一線のキャリアを踏み出したのは1980年代初め、イラン・イラク戦争だった。そこから頭角を現すと、その後中東地域でイランの影響力を広めるのに重要な役割を担うようになり、同国内で代えがたい人物となっていった。

国家安全保障の専門家、マーク・ハートリング退役米軍中将はCNNの取材に、「彼は生涯にわたり戦闘に従事していて、兵士から敬愛される存在だった。物静かでカリスマ的な男で、戦略面の天才であり、戦術の実行者でもあった」と指摘する。

「こうした点は敵の視点からすれば全て、大きな悩みの種になるだろう」(ハートリング氏)

国防総省は、ソレイマニ司令官と指揮下の部隊が「米国や有志連合の要員数百人の殺害、数千人の負傷に関与した」としている。

イラン革命防衛隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官=2016年9月18日/Hnadout/Press Office of Iranian Supreme Leader/Anadolu/Getty Images
イラン革命防衛隊「コッズ部隊」のソレイマニ司令官=2016年9月18日/Hnadout/Press Office of Iranian Supreme Leader/Anadolu/Getty Images

ソレイマニ司令官はイランの「影の司令官」とも呼ばれ、1998年からコッズ部隊を指揮。イラクやシリアでのイランの軍事作戦を指揮した。

米当局によると、2003年に始まったイラク戦争では、ソレイマニ司令官の部隊がイラクの反乱勢力に、装甲を貫通可能な特製の爆弾を供与。米軍に対する致死性の武器となった。ただ、イラン側はこれを否定している。

過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」との戦いでは、ソレイマニ司令官がISISのスンニ派戦闘員と戦うイラクのシーア派勢力を支援するため、イラクへの出入りを繰り返しイラクの戦場にいるとの報道が続いた。

コッズ部隊は中東からはるかに離れた地域でも暗躍した。

米首都ワシントンでは2011年、コッズ部隊の隊員がサウジアラビアのジュベイル駐米大使の暗殺を図って未遂に終わる事件があった。米財務省によると、この計画にもソレイマニ司令官が関与していたという。

国防総省は3日の声明で、ソレイマニ司令官が「イラクや中東全域で米外交官や米軍要員を襲撃する計画を積極的に進めていた」とした。

さらに、イラクで最近相次ぐ有志連合の基地への襲撃についても、ソレイマニ司令官が主導したと指摘した。先月27日の襲撃では米国人業者とイラクの要員が死亡している。

米軍の空爆でシーア派準軍事部隊「人民動員隊(PMF)」のムハンディス副司令官も殺害された/Ahmad Al-Rubaye/AFP via Getty Images
米軍の空爆でシーア派準軍事部隊「人民動員隊(PMF)」のムハンディス副司令官も殺害された/Ahmad Al-Rubaye/AFP via Getty Images

バグダッド国際空港での空爆では、イランが支援するシーア派準軍事部隊「人民動員隊(PMF)」のムハンディス副司令官も殺害された。

PMFの支持者や構成員は今週、在イラク米大使館への襲撃を試みていた。国防総省によると、ソレイマニ司令官もこの襲撃を承認したという。

PMFは過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に対抗する目的で2014年に設立された。16年のイラクの法律では、首相直属の独立した軍と規定されている。

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