緊張高まる南シナ海、その現状は
南シナ海では、ブルネイをはじめ、マレーシア、フィリピン、台湾、ベトナムも幾つかの島々や周辺の海域について領有権を主張している。
スプラトリー(南沙)諸島に対する領有権の主張については、中国は比較的後発組だ。
台湾が第2次世界大戦後、最初に島の占領を行うが、その後、フィリピンやベトナム、マレーシアがこれに続いた。各国が島に前哨基地や飛行場を建設したという。中国が、南シナ海の岩礁や島への実効支配に乗り出すのは1980年代だ。
中国は2014年、スプラトリー諸島の3つの岩礁(ファイアリークロス、スビ、ミスチーフ)で大規模な造成を始めた。2年とたたずに、建設された人工島の面積は2000エーカー(約8平方キロ)に達した。