イラン最高指導者、「シリア攻撃で米国は苦しむ」

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イランの最高指導者ハメネイ師

イランの最高指導者ハメネイ師

(CNN) シリアのアサド政権と友好関係にあるイランの最高指導者ハメネイ師やレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは5日、シリアへの軍事行動の準備を進める米国に対し、「傲慢(ごうまん)」「直接的かつ組織的なテロ」などと非難した。

イラン国営プレスTVによるとハメネイ師は、米国がイラクやアフガニスタンで展開してきた戦争や、キューバのグアンタナモ米軍基地にあるテロ容疑者収容所を引き合いに出し、米国に「人道を主張する」権利はないと語った。

さらに、中東の混乱は米国を根源とする「世界的傲慢」への反応だと述べ、もしも米国やその同盟国がシリアを攻撃すれば、「抵抗を排除」することはできなくなると指摘。「米国はシリアで愚行と過ちを犯しており、それによって打撃を被り、苦しむのは確実だ」とした。

一方、レバノンの国営NNA通信によると、ヒズボラは同日、シリア政府に対する軍事行動は「直接的かつ組織的なテロリズムのいち形態だ」とする声明を出した。ヒズボラが公式声明を出すのは、8月21日に化学兵器が使われた疑いが浮上して以来初めて。

米国などがシリアに軍事介入すれば戦禍の拡大を招き、中東地域、さらには世界の不安定化につながりかねないとの懸念もある中で、イランやヒズボラの発言が持つ意味は重大だ。ヒズボラは度重なるテロ攻撃との関連が指摘され、米国の同盟国イスラエルと敵対する最大級の勢力でもある。イランは核開発計画を巡り、長年にわたって米国などと対立してきた。

米国などは、ロシアのサンクトペテルブルクで開幕した主要20カ国・地域(G20)首脳会議の場で、シリア政府に対する軍事行動の必要性を説き続けている。

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