トランプ氏、エプスタイン元被告に言及 改めて距離置く狙い
(CNN) 米国のトランプ大統領は28日、性犯罪で起訴され勾留中に死亡した米富豪ジェフリー・エプスタイン元被告から引き続き距離を置こうとする姿勢を示した。記者団に対し、報道されたように元被告の誕生祝いに女性の絵を描いたことはなく、元被告が所有する島を訪れたこともないと明言。ある「不適切な」出来事の後、この悪名高い金融業者との関係は断ち切ったと主張した。
訪問先のスコットランドで、英国のスターマー首相との共同記者会見で繰り返し語った。外遊中であってもエプスタイン元被告に関する疑問からは逃れられないことが浮き彫りになった。
エプスタイン事件について広く問われたトランプ氏は、「あまり関心がない」と述べ、司法省と連邦捜査局(FBI)が公開したメモをめぐる混乱を「度を越したでっち上げ」と表現した。同氏はエプスタイン元被告との関係について自身を罪に問うような、または何らかの猥褻(わいせつ)な情報があれば、民主党が「公表していただろう」と示唆した。
その上で、2003年にエプスタイン元被告に宛てた誕生日の挨拶(あいさつ)文に署名と裸の女性の絵が添えられていたというウォールストリート・ジャーナルの最近の報道を否定した。トランプ氏は「絵は描かない」と述べた。
「『建物を描いてくれないか』と頼まれることはある。そんなときは4本の線と小さな屋根を描く。慈善事業(のオークション)用に。しかし私は絵を描く人間ではない。女性の絵は描かない。はっきり言っておく。女性の絵があると言われているが、私は女性の絵は描かない」と、トランプ氏は述べた。ウォールストリート・ジャーナルの報道以来、この件に関する最も長い回答だった。
トランプ氏はまた、かねてエプスタイン元被告との関係を断ち切る決定についても検討していた。それは同元被告が刑事告発されるずっと前からだったという。
「何年もの間、ジェフリー・エプスタインとは話をしないことにしていた。不適切なことをしたからだ。彼が人を雇ったので、『二度とそんなことをするな』と言った。私のために働いている人々を盗んだのだ。私は『二度とそんなことをするな』と言ったが、また同じことをしたので、私は彼をペルソナ・ノン・グラータ(好ましくない人物)として追い出した。追い出して、それで終わり。そうしてよかったと思っている」(トランプ氏)
トランプ氏はまた、エプスタイン元被告がカリブ海に所有する島について触れ、「島に行ったことは一度もない」と強調した。両者の関係は1980年代にまで遡(さかのぼ)り、社交イベントにも定期的に同席していた。