中国人留学生のビザ「積極的に取り消し」 米国務長官
(CNN) 米国務省のマルコ・ルビオ長官は28日、「中国人留学生のビザを積極的に取り消す」と表明した。
中国人留学生のビザは国務省と国土安全保障省が連携して取り消しを進めるとルビオ長官は説明。対象には「中国共産党とつながりのある学生や、重要分野で学ぶ学生」が含まれるとした。
さらに「ビザの基準も改定し、中華人民共和国と香港からの全てのビザ申請に対して今後の審査を強化する」と述べている。
米政権は海外から米国への留学を妨げかねない措置を次々に打ち出している。各国の大使館に対しては、SNS審査の強化に向けて学生ビザ申請面接の新規予約を停止するよう指示。先週はハーバード大学の留学生受け入れ資格を取り消すと発表した。その後この措置は連邦裁判所に差し止められている。国土安全保障省のクリスティ・ノーム長官は、ハーバード以外の大学もターゲットにすることを検討すると発言した。
米国への留学生は、中国人留学生が2009年以来15年連続で最多を占め、昨年初めてインドに抜かれていた。
米中の学術機関や教育機関はそうした人材を通じて緊密な関係を築いてきた。米国の大学や産業界は、中国などから優秀な人材を引き付けることで恩恵を受けている。
しかし中国が強大化し、超大国としての米国を脅かす存在となる中で、そうした関係に対して向けられる目は厳しくなっている。