ロシア大統領補佐官、トランプ氏は「十分な情報持っていない」と非難 プーチン氏への「火遊び」発言受け
(CNN) トランプ米大統領がロシアのプーチン大統領を「火遊び」していると批判したことをめぐり、プーチン氏の側近がトランプ氏について「ウクライナ情勢について十分な情報を持っていない」と非難した。
トランプ氏は27日、SNSに「ウラジーミル・プーチンが気づいていないのは、私がいなかったらロシアには本当にひどいことがすでにたくさん起こっていたはずだということだ。本当にひどいことだ。彼は火遊びをしている!」と書き込んだ。
ロシアのウシャコフ大統領補佐官はこの投稿に反応。ロシア国営テレビ局に対し、トランプ氏が発する多くの発言の全てに目を通し、監視した結果、トランプ氏はロシアとウクライナの対立という文脈において実際に何が起こっているのかを十分に把握していないという結論に至ったと語った。
ウシャコフ氏は、トランプ氏は「ウクライナが平和的なロシアの都市に対して仕掛ける大規模テロ攻撃の頻度が増している」ことについて認識しておらず、ロシア側の攻撃しか見ていないと示唆したうえで、ロシアは「軍事インフラや軍産複合体のみを攻撃している」という誤った主張を繰り返した。
ロシアは最近、軍事目標のみにとどまるどころか、ウクライナの都市における民間人を標的とした空爆を強化している。
ここ数週間でロシアのドローン(無人機)とミサイルによる住宅地への攻撃により、数十人の民間人が死亡している。
ロシアの国家安全保障会議副議長のメドベージェフ前大統領が27日にトランプ氏の発言に対し、「私が知っている本当にひどいことはただ一つ、第3次世界大戦だ。トランプ氏がこれを理解していると願う!」と応じたことで、トランプ氏とロシアの対立はさらに激化した。
米国のケロッグ・ウクライナ特使は、SNSでメドベージェフ氏の発言について「第3次世界大戦への恐怖をあおる発言は残念で無謀だ」と批判し、米国は依然としてロシアの停戦案を待っていると述べた。