米不法移民の子、700人超が親と再会できず 裁判所の期限後もなお

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裁判所の命じた期限を過ぎてもなお、700人以上の子どもが親から引き離されている/Joe Raedle/Getty Images North America/Getty Images

裁判所の命じた期限を過ぎてもなお、700人以上の子どもが親から引き離されている/Joe Raedle/Getty Images North America/Getty Images

ワシントン(CNN) トランプ米政権の方針により、メキシコ国境から不法入国を試みた大人が全員訴追され、親子が引き離されている問題で、裁判所が引き離しを中止して全ての親子を再会させるよう命じた期限を過ぎてもなお、依然として700人以上の子どもが親との再会を果たせていないことが27日までに分かった。今後再会できるめども立っていないという。

裁判所に提出された文書によると、政府は26日夜までに、5歳以上の子どもを持つ1442家族を再会させた。このほか378人の子どもについても、すでに収容施設から出て両親以外の肉親や友人に引き取られるなど「適正な環境」下にあるとしている。

しかし現在もなお700人を超える子どもたちが政府によって収容されており、当面家族との再会を果たせない見通しだ。政府は親がすでに強制送還されていたり、再会を望んでいなかったり、犯罪歴がある場合などに言及し、すべての子どもたちが親と再会できるわけではないと説明。再会が可能もしくは再会する資格がある親子については、裁判所の期限以内に再会を果たしたと主張している。

再会できていない子どものうち120人は親が引き取りを拒否。21人は親の身元調査の結果、引き渡し不可との判断が下された。46人の親はその他の理由から引き渡し不可とみなされ、431人の親は強制送還されるなどしてすでに米国内にいないとみられている。現在親の所在を調査中の子どもも94人いる。

引き離しの中止を訴えた原告側の米自由人権協会(ACLU)の代表者は26日、記者団に対し、政府は「自分たちの定義した期限を守ったに過ぎない」と主張。そもそも引き離しそのものを行うべきではなかったとして、現状は「政府が自ら作り上げた災難にほかならない」と述べた。

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