中世の面影が旅人を魅了、世界各地の城郭都市10選
(CNN) 歴史好きや写真の愛好家のみならず、美しい景色に思わず「わぁ!」と歓声を上げてしまう人ならだれでも、中世の城郭都市が遠くから近づいてくる情景には他で味わえないほどの魅力を覚えるだろう。
今回は、中世の城壁がほぼ無傷の状態で残る世界の10都市をご紹介する。
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1.平遥(中国)
14世紀に建設された中国・山西省にある漢民族の都市、平遥(へいよう)は、かつて中国国内の銀行の半数が集まる金融の中心地だった。
現在も明・清時代の街並みがそのまま残っており、1997年にその見事な城壁とともに、ユネスコの世界遺産に登録された。
城壁の建設は1370年、明の初代皇帝、朱元璋(しゅげんしょう)の下で開始された。高さ12メートル、外周は約6キロで、6つの城門、72の敵楼(防御拠点)があり、壁の外には堀もある。
2.カルカソンヌ(フランス)
1659年のピレネー条約締結後、フランス・スペイン間の国境防衛というこの都市の役割は失われ、美しい石造物や塔は荒廃していった。
幸い、1849年に城壁や石造物を歴史的建造物として保護すべきとの気運が高まり、建築家ウジェーヌ・ヴィオレ・ル・デュクが修復を任された。このヴィオレ・ル・デュクによる修復作業のおかげもあり、カルカソンヌは1997年に世界遺産に登録された。