iPhoneの販売が急減、中国市場で苦戦

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iPhoneの販売は、中国市場で大きく落ち込んでいるという/Aly Song/Reuters

iPhoneの販売は、中国市場で大きく落ち込んでいるという/Aly Song/Reuters

(CNN) 米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の2024年1~3月期の出荷台数が前年同期比で10%減少したことがわかった。調査会社IDCが明らかにした。iPhoneの販売は中国市場で大きく落ち込んでいる。

アップルは中国市場で勢いを失っている。中国国内のナショナリズムや厳しい景気、競争の激化などが過去数カ月、アップルにとって打撃となった。

IDCの調査ディレクター、ナビラ・ポパル氏はCNNの取材に対し、「アップルにとっては大きな落ち込みだが、過去4年間の状況を考えると、アップルは恐らく最も回復力のあるブランドであり、他のブランドよりもサプライチェーン(供給網)の問題やマクロ経済的な課題を克服してきた」と述べた。

韓国のサムスン電子が12年間にわたって、スマートフォン市場で業界の首位にいたが、アップルが昨年、その座を奪っていた。しかし、わずか1四半期で、サムスンが再び首位に返り咲いた。

ポパル氏は「サムスンが首位に返り咲いたことも非常に重要だ」と指摘。ポパル氏によれば、今年はサムスンが使う基本ソフト(OS)の「アンドロイド」がアップルのOS「iOS」の2倍のペースで成長するとみているという。

これは、アンドロイドのほうが過去数年、大きな落ち込みをみせていたため、現在は成長の余地がより多くあるためだ。

IDCによれば、全体では1~3月期の世界のスマートフォンの出荷台数は前年同期比7.8%増の約2億8900万台だった。このことは、スマートフォン市場が過去2年のマクロ経済的な苦境を乗り越えて再浮上しつつあることを示している。

サムスンの市場シェアは約20.8%。アップルが同17.3%で続く。中国の小米科技(シャオミ)は同14.1%だった。

IDCは最新の報告書の中で、アップルとサムスンが引き続き市場で支配的な地位を維持するとの見方を示しているが、小米科技や華為技術(ファーウェイ)といった中国勢の復活も続く可能性が高い。かつてはアップルを検討した中国の消費者は今、中国のブランドに目を向けている。

中国はアップルにとって依然として重要で、米国に次ぐ最大の市場。アップルは売り上げを伸ばそうと、中国で値引き販売を行っている。

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