逆立ちするマダラスカンクは7種類いた――DNA解析で判明 米研究

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敵と対峙すると前足で立ち、後ろ足を蹴り上げて尾を膨らませ、自分を大きく見せる/courtesy Jerry W. Dragoo

敵と対峙すると前足で立ち、後ろ足を蹴り上げて尾を膨らませ、自分を大きく見せる/courtesy Jerry W. Dragoo

マダラスカンクは1758年に初めて発見されたときから、何種類いるのかをめぐって研究者の間でも意見が分かれ、2種類とする説や14種類とする説もあった。

研究チームはマダラスカンクの遺伝子データを解析することで、7種類に分類できると判断した。しかしこの研究のためにはまず、標本を集める必要があった。スカンクの捕獲は簡単な作業ではない。ファーガソン氏の研究チームはマダラスカンク研究のためメキシコを6回訪問したが、1匹も捕獲できなかった。たとえ捕獲できたとしても、スプレー噴射されるのは間違いなかった。

そこでファーガソン氏はマダラスカンクの写真を入れた「指名手配」のポスターを作成。米テキサス州の飼料店や牧場などに配り、捕獲したり車にひかれて死んだりしたマダラスカンクの標本提供を呼びかけた。

マダラスカンクの標本提供を呼びかける「指名手配」のポスター/courtesy Adam Ferguson
マダラスカンクの標本提供を呼びかける「指名手配」のポスター/courtesy Adam Ferguson

さらに、博物館の標本も利用して中米やユカタン半島に生息するマダラスカンクの標本を集め、最終的に203体の標本を収集。DNAを抽出して遺伝子データを調べた結果、かつては同じ種だと思われていたスカンクが、実は全く違う種だったことが判明した。

収集した標本を眺めるアダム・ファーガソン氏(左端)ら研究チーム/courtesy Adam Ferguson
収集した標本を眺めるアダム・ファーガソン氏(左端)ら研究チーム/courtesy Adam Ferguson

これまで知られていなかったユカタン半島の固有種も見つかった。この新種のユカタンマダラスカンクはリスほどの大きさで、ユカタン半島にしか生息していない。研究チームはさらに、過去100年の間に個体数が減少し、絶滅が危惧されるプレーンズマダラスカンクについても記述している。

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