親が長生きなら子どもも? 遺伝や育った環境も影響か

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米ミシガン大学のケネス・ランガ博士は今回の研究結果により、寿命に影響を及ぼす遺伝や環境、行動面の要素が恐らく存在し、両親から子どもへ「受け継がれている」可能性が改めて示されたとみる。

ランガ氏は、両親の寿命と子どもの健康状態の関係は非常に複雑で、「遺伝がすべて」と割り切れるものではないと主張。今回の研究によれば、長寿の両親は教育や所得などの水準が高い一方、喫煙習慣や肥満を持つ割合は少ない。世代間の遺伝的な関係に加え、生育環境に起因する行動面のつながりも存在する可能性があるという。

米ノースダコタ州立大学のブリット・ハイディンガー助教も、親子の寿命の関係がどの程度まで遺伝もしくは環境面で共通の背景に起因しているかについて、今回の研究は興味深い問いを提起しているとみる。

同氏は親子の寿命に関連性が生じる理由について、遺伝的な要因が一部にあるとする一方、食事や運動に対する姿勢など、心臓の状態に影響を及ぼしうる環境面の要素が親子間で多く共有されている点も指摘する。ただ、親子の寿命に関連があることは各種の研究で示されたものの、背後にあるメカニズムの解明にはさらなる情報が必要だとしている。

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