親が長生きなら子どもも? 遺伝や育った環境も影響か
ただアトキンス氏は、寿命の短い両親のもとに生まれた場合でも健康を増進する方法は数多くあると指摘。定期的なウオーキングや健康的な食生活、禁煙など、公衆衛生上の助言として現在普及している考え方の重要性を強調した。
また今回の研究結果は集団単位でみた一般的な傾向であり、個人に直接当てはまるものではないとも言及。喫煙のように大きなリスク要因にさらされた場合、両親の死亡年齢よりも重大な影響を健康に及ぼす可能性もあるという。
米疾病対策センター(CDC)は米国の成人に対し、家族の病歴を記録するよう促している。がんや心臓病、糖尿病といった慢性疾患では、家族の病歴が重大なリスク要因となるからだ。
アトキンス氏によれば、両親の寿命と子どもの健康の関係は複雑で、多様な要素が絡む。血圧やコレステロール値などの遺伝的なリスクに起因する部分がある一方、食習慣や喫煙習慣といった環境要因も大きく影響するという。